アルミ加工

アルミニウム合金の「展伸材」

アルミ加工製品を生み出そうとする時には、製品の特性があります。

最終目的とする特性、例えば、機械的性質、耐食性、耐水性、耐海水性などにしようとするためには、アルミニウムにいろいろな添加元素を加えたアルミ合金にしてから使用しなければなりません。

アルミ合金は「展伸材」と「鋳造材」に大きく分けることができ、さらに「展伸材」は、板・条・棒・線・管・鍛造品・箔などの形状、「鋳造材」は、「砂型鋳物」「金型鋳物」「ロストワックス」「ダイカスト」に分類できます。

アルミ合金に添加されている元素の違いにより、強度や加工のしやすさが大きく変わるため、例えば、「展伸材」に加工されていくアルミニウム合金は、使用目的によって区別していくために4桁の合金番号がつけられています。

A1000系(純アルミニウム系)、A2000系(アルミ銅マグネシウム合金)、A3000系(アルミマンガン合金)、A4000系(アルミシリコン合金)、A5000系(アルミマグネシウム合金)、A6000系(アルミマグネシウムシリコン合金)、A7000系(アルミ亜鉛マグネシウム合金)、A8000系(アルミリチウム合金)という具合です。

 

アルミニウム合金の「鋳造材」

アルミ合金の「鋳造材」は、「砂型鋳物」「金型鋳物」「ロストワックス」「ダイカスト」に分かれていきますが、どれも成分が似通っていても製法が違いますから、機械的性質(加工のしやすさ)などが異なり、全く別ものといえるでしょう。

また、アルミ合金の「展伸材」につけられている合金番号であるA1000系、A2000系、A3000系、A4000系、A5000系、A6000系、A7000系などに対応する形の「鋳造材」番号もありますが、機械的性質(加工のしやすさ)については異質であると捉えてよいでしょう。

「鋳造材」の中では、コスパ面では「砂型鋳物」が一番よいのですが、加工製品によって一長一短があるため、多品種少量生産に適しています。